レインツリーの国 / 有川浩
主人公の伸行とヒロインのひとみの出会いは、ネット上にあった『フェアリーゲーム』という本の感想を伸行が見つけた事から始まる。その感想が書いてあったブログ、それが『レインツリーの国』である。伸行がそこに載っていたアドレスにメールを送り、メールを何度かやりとりして念願の初デートにこぎつけた。
ひとみは耳が不自由だった。普通の女の子としてのデートがしたかったがゆえに、最初の伸行とのデートのではそれを察されないように隠していたが、それが原因で伸行を怒らせてしまった。
また、伸行の方も父を亡くし、とても辛い時期があった。
お互い辛い事が過去や現在にあったとしても、その辛さは当事者にしか理解ができない。
それで何度もお互いの意見がぶつかり合う中でも、最終的には二人で一緒にいることを選んだというおそらくハッピーエンドな物語だった。
個人的には物語の流れがどうのこうのより、聴覚障がいを持った女の子と、自分ならどう接していくかを考えさせられた。もし自分が伸行の立場なら、、、ということを考えると、、、どうするかはその時にしかわからない。心の中がほんの少しだけ複雑になりそうな作品だったと思う。
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